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2024.12.05

“お米の魅力”を誰もが安心して食べられる新たな形で届けていく「Agt」

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“お米の魅力”を誰もが安心して食べられる新たな形で届けていく「Agt」

日本に暮らす私たちの日常食として欠かすことのできない「お米」。多様な“食”を選べるようになった現代だからこそ、改めてお米のもつ魅力や生産者の想いを伝えるお店がここ札幌にはあります。

その一つが、「中島公園」エリアにお店をかまえる「Agt(あじと)」。“整腸第一主義”をコンセプトに掲げ、旅のおともに選びたくなるようなお米を軸にしたオリジナル惣菜やスイーツ、北海道産を中心とした自然栽培米の魅力を発信しています。

“もしものとき”に集える居場所を

「Agt」の店舗があるのは、“都会のオアシス”として親しまれている「中島公園」から徒歩10分ほどの場所。近隣エリア内で2度ほど移転したのちの2011(平成23)年、もとは札幌市開発局の資料を保管する倉庫だったという現在の場所へ。

当時の壁に使用されていた板が床板や棚などに活かされた木の温もりある空間で、広報担当の阿部祥磨(あべ しょうま)さんと商品開発担当の畑山梨恵(はたやま りえ)さんが温かく出迎えてくれました。

最初のお店「公開秘密結社あじと」は、店舗が隠れるほど緑に覆われた秘密基地のような佇まい

最初のお店「公開秘密結社あじと」は、店舗が隠れるほど緑に覆われた秘密基地のような佇まい

「Agt」最初の店舗がはじまったのは2001(平成13)年のこと。かねてより環境問題に取り組んできた現オーナー奥村大亮(おくむら・だいすけ)さんのご家族が阪神・淡路大震災を経験したことがきっかけでした。

札幌は大きな自然災害こそ少ないものの、いつどのようなことが起こるかは誰にも予測できません。そんな“もしも”のことがあった時に“みんなを守れる場所を作りたい”。そうした想いから「Agt」の前身である「公開秘密結社あじと」と名付けたカフェが生まれたのだそう。

カフェやその後レストランとしての営業をつづけていくうち、“玄米は扱わないのか”とお客さまから声があがったことや、“もしものときの備蓄米”という観点ともつながり、次第に「米屋」をベースにしたデリバリー・テイクアウト中心のお店へと形を変えていきました。

自然栽培米だからこその魅力

全国でも数少ない自然栽培米を育てる農家を発信することで応援

全国でも数少ない自然栽培米を育てる農家を発信することで応援

「Agt」の1階はアンテナショップになっており、自然栽培米(肥料や農薬に頼らない方法で栽培されたお米)やごはんのおとも、調味料など、健やかな身体づくりに役立つオリジナル商品や、選りすぐりのものが並びます。

「お米に関しては日本人の主食であり、命の源になるものなので、お客さまには本当の安心と安全で選んでいただきたいと思っています。」

自然栽培の白米に10種類の玄米をブレンドした「あぁう米(まい)」は、玄米初心者でも取り入れやすい

自然栽培の白米に10種類の玄米をブレンドした「あぁう米(まい)」は、玄米初心者でも取り入れやすい

「品種や産地によって味わいの個性が楽しめますが、自然栽培のお米からはそれをより感じていただけるのではないかと。加えて、農家さんも、環境や農業の未来のこと、子どもたちの健康などに対する志を持ってお米を育てている素敵な方ばかりなんですよ。」とは、阿部さん。

お米のおいしさのみならず、自然栽培にかける苦労や農家さんの想いをお客さまに知ってもらえるように”と、“顔の見える”形で届ける工夫を惜しみません。

身体がよろこぶお米を“おしゃれにおいしく”

「Agt」を代表する惣菜メニュー「こめサン®︎」で1番人気の「ぷりぷりエビ」

「Agt」を代表する惣菜メニュー「こめサン®︎」で1番人気の「ぷりぷりエビ」

食べるものによって身体が作られ、健やかであることこそが“人のしあわせ”に繋がっていくはず。そうした想いを実現するために常に“食”について学びを深め、スタッフ自ら身をもって体験したことを生産者の熱意とともに伝えつづけています。

そんな人々の健康を切に願う「Agt」は、2019年にオリジナルで開発したお惣菜「こめサン®︎」の販売をスタートさせました。「こめサン®」とは、自然栽培米で自家製の発酵食品やたっぷりの具材をはさんだお米のサンドウィッチのこと。

「『おいしいこと』『映えること』『腸が整えられること』その3つをお約束として、手軽さがあり楽しくおいしく食べられるものを作りたいという想いがありました。」と、開発のいきさつを語ってくれたのは、畑山さん。

「こめサン®︎」を仕込む様子

「こめサン®︎」を仕込む様子

当時、世の中にサンプルとなるものがない中、冷めてもおいしい具材の調査やどういった形や重さにするのかなど、“Agtらしさ”を体現するべくたくさんの試行錯誤を経て「こめサン®」は生まれました。

使用する具材はできるかぎり国産・北海道産で無添加のものを選び、調味料は未精製の砂糖やミネラルを含んだ海塩、醤油や味噌は「天然醸造」のものを。時には自然栽培の野菜を求めて外に出向き、フキノトウを採りに出かけることもあるそう。

“自分たちがよいと信じるできるかぎり”を、精一杯。妥協のない素材選びからも“よいものを届けたい”という熱意が感じられます。

心も身体も満たされるセットメニュー

左手前から時計周りに「ぷりぷりエビ」「なす味噌バジル」「森で深呼吸するみたいに(ハーブティー)」「味噌汁」「季節のサラダ」

左手前から時計周りに「ぷりぷりエビ」「なす味噌バジル」「森で深呼吸するみたいに(ハーブティー)」「味噌汁」「季節のサラダ」

「こめサン®」の中でも特に2人が胸を張っておすすめするのは、「三年味噌」で作られた味噌だれの甘じょっぱさの中にやさしく香るバジル、揚げなすのトロッとした食感、お米のうま味が魅力の「なす味噌バジル」と、エビとガーリックのうま味・香りに、ひじきなどの食物繊維たっぷりな食材を黒米でサンドしたほんのりイタリアンな「ぷりぷりエビ」。

この定番2種類と季節のサラダ、こだわりの味噌を2種合わせた味噌汁(わかめ)にお好みのドリンクが付いた「定番セット」を選べば、食べごたえは十分。身体も心もきっと満たされるはずです。

購入したものは2Fのイートインスペースで食べることができる

購入したものは2Fのイートインスペースで食べることができる

そのほか「ブロッコリー糀curry」や期間限定の「シーフードドリア」「デミグラバーグ」など、見た目にも華やかな彩りでちょっとした特別感もある「こめサン®︎」には、畑山さん自身の“好き”がぎゅっと詰まっているのだと教えてくれました。

誰もがおいしく食べられる商品づくり

完全植物性でグルテンフリーの「マルデバターサンド」

完全植物性でグルテンフリーの「マルデバターサンド」

腸がよろこぶだけではなく、これまでも食の制限がある方や信条などにかかわらず“誰もがおいしく食べられるもの”を開発してきた「Agt」。

コロナ禍を機に“自分たちに何ができるのか”を改めて考え、自然栽培のお米からできたサブレ生地に「自家製玄米乳酸菌入りソイグルト(豆乳ヨーグルト)」を使用したスイーツ「マルデバターサンド」を開発し、多くの方から支持を得ています。

「北海道には“バターサンド”で有名な商品がありますが、その味を知っている方からも“遜色ないおいしさ”と言っていただきますね。お土産やご自身へのちょっとしたご褒美に購入する方もたくさんいらっしゃいますよ。」

札幌の「Agt」から全国、そして世界へ

「Agt」の商品開発を担当する畑山さんと、広報担当の阿部さん

「Agt」の商品開発を担当する畑山さんと、広報担当の阿部さん

「コロナ禍でほかのお店が休業する中『Agt』は1日も休まず営業していたんです。お店が変わらず開いていて、スタッフが元気でいるということがお客さまの励みになっているとわかった時に、こういうコンセプトのお店にいられて本当にしあわせだなと思いました。」

「少しずつ市内のお店でも置いてもらえるようになってきていますが、自分たちの作ったものをこの場所でなくても楽しめるように全国へ、いずれは世界へと届けていきたいですね。」と、最後まで真摯に語ってくれた畑山さんと阿部さん。

届ける形やスタイルが変わろうとも、物語がはじまった当初の想いと役割が今もしっかりと根付いている“みんなを守る場所”「Agt」。人の健康と環境を尊ぶ心で挑む商品開発の日々は、これからもつづいていきます。


「Agt(あじと)」  
住所: 北海道札幌市中央区南16条西4丁目1−10 
電話番号:011-522-2714 
アクセス:地下鉄南北線「幌平橋駅」より徒歩4分程度  
HP:https://moku.jp/ 
SNS:https://www.instagram.com/agt_sapporo/ 
*営業時間や定休日についての詳細は、上記のリンク先にてご確認ください。