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2025.01.15

紙に触れ、文化に触れる書店「再燈社書店」

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紙に触れ、文化に触れる書店「再燈社書店」

ホテルリソルステイ秋葉原から徒歩13分。神田エリアの代名詞でもある「神田明神」に向かう道すがら、深い青色の屋根と「再燈社書店(さいとうしゃしょてん)」と書かれた看板が見えてきます。

「再燈社書店」は「紙想う、書店」をコンセプトに作られたお店で、「紙」をテーマに選書された本や一筆箋などの紙ものを取り扱っています。

「紙の文化に再び火を燈したい」という想いから始まったお店

店頭の両サイドには檜垣紋が飾られている

店頭の両サイドには檜垣紋が飾られている

「再燈社書店」が「紙の文化」に目を向けたきっかけは店主である中村さんのルーツにあります。中村さんのご先祖は江戸時代から紙の商いを続けてきた家系で、中村さん自身も幼い頃からさまざまな紙に親しみを持つ環境で育ったそう。

しかし近年では電子化やペーパーレス化が進み、人々が紙に触れる機会がとても少なくなってきています。このままでは紙の奥深さや紙が育んできた文化がなくなってしまうかもしれない。危機感を覚えた中村さんは紙の文化に触れる場所を作ろうと決意。私たちにとって身近な紙の文化である本と、文具などの紙を使った商品を扱う「再燈社書店」を2022年1月にオープンしました。

お店の外観や店内にはヘリンボーンのような紋様が散りばめられています。これは檜垣紋(ひがきもん)と呼ばれるもので、「再燈社書店」のシンボルのような存在です。上に矢印が上がっていくように見えるところから上昇を表しており、「再び紙の文化に火を燈す存在でありたい」という「再燈社書店」の願いに掛け合わされています。

紙の文化を幅広く捉え、五感で感じる店内

店内左右に設けられている越前和紙で作られたパーテーション

店内左右に設けられている越前和紙で作られたパーテーション

「再燈社書店」では、五感を使いながら紙の幅広い文化に触れられることが大きな特徴です。

店内には「再燈社書店」のためにオリジナルで漉かれた大判の越前和紙が天井や本棚のパーテーションに使用されています。程よく光を吸収した和紙の柔らかい色合いや、風でゆっくりと揺れる姿、微かに聞こえる軽やかな紙の音から、五感で紙の存在を身近に感じることができます。

店内にある本は「紙の文化」をテーマに店主の中村さん自ら選書をしています。日本の紙に関する本から、折り紙などのペーパークラフト、手紙の書き方や日本語表現に関する本まで、ジャンルは多岐に渡ります。多くの人が手に取りやすい本を選ぶようにしているそうで、写真が多用されている本や、フルカラーで製作された本など、普段本に親しみがない人にも読みやすい本が揃っています。

「再燈社書店」を訪れると、折り紙や短歌、インテリアなど紙が支えてきた文化がいかに幅広いものであるのかに気付かされます。身近なものでありつつも、日本の深い文化を支えている「紙」の魅力を気軽に楽しむことができるのです。

紙を「選ぶ」という豊かな体験

さまざまな紙で作られている栞

さまざまな紙で作られている栞

「再燈社書店」では「紙を選ぶ楽しさ」も大切にしています。たとえば、「再燈社書店」では1000円のお買い上げ毎に栞を1枚プレゼントしており、約40種類の紙で作られた栞のなかから自由に選ぶことができます。

月のクレーターのような模様を持つ紙「かぐや」や、キラキラと上品な光を放つ紙「ミランダ」など、普段見ることがない珍しい紙で作られた栞もあるのだとか。実際に紙の質感や模様に触れながら、自分の好きな紙を探す楽しみを味わえます。

このサービスはオープン当初から続けているものだそうで、「紙に触れてどれにしようかと選んでもらう体験をぜひ味わってほしい」という中村さんの想いから始まっています。「選ぶ」という体験を通して、さまざまな個性を持つ紙に触れてもらいつつ、自分の好みを発掘することで紙に愛着が持てるきっかけにも繋がっています。

買い物をする楽しさと、お店にいる楽しさ両方が味わえる場所に

店内で販売されている蛇腹(じゃばら)付箋。 紙ものは東京の柄を反映しつつ手に取りやすいものをセレクトしている

店内で販売されている蛇腹(じゃばら)付箋。 紙ものは東京の柄を反映しつつ手に取りやすいものをセレクトしている

紙の文化に火を燈したいという想いからスタートした「再燈社書店」。紙のさまざまな魅力を伝える工夫をこらしたお店には、国内外問わずさまざまな人が訪れています。

紙は「紙の使用量が多いほど文化の成熟度が高い」という言葉もあるほど、文化の基盤となっています。「紙の文化に再び火を燈す」ということは、紙を使った文化を楽しむ人を増やし、紙に対する親しみの気持ちに火を燈すことなのかもしれません。紙を想い、紙に対する想いを発信し続ける「再燈社書店」の道のりは続きます。


再燈社書店
住所:〒113-0034 東京都文京区湯島1-2-12 ライオンズプラザ御茶ノ水1階
HP:https://saitousha-bookstore.com/
SNS:https://www.instagram.com/saitousha.bookstore/
※営業時間や定休日についての詳細は上記のリンク先にてご確認ください。